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赤字・負債がある訪問介護・訪問看護の売却と事業承継

訪問介護・訪問看護の売却・事業承継のご相談を承ります。赤字・債務超過・後継者不在の状況でも、選択肢を一緒に整理し、状況に合った専門家や公的な相談窓口をご案内します。

訪問介護・訪問看護の引き継ぎで評価されうる価値

ヘルパー・看護師の人材と利用者契約、事業所の指定が価値の中心です。人材の確保が難しい業界のため、有資格者の組織はそれ自体が評価の対象になりえます。

決算書の数字だけで決まるわけではありません

売却や引き継ぎの可能性は、直近の業績や財務内容だけで決まるものではありません。訪問介護・訪問看護で培った営業基盤・人材・許認可・取引先との信頼は、買い手にとって一から作れない価値として評価されることがあります。一方で、負債・滞納・保証の状況によって取れる方法は変わります。廃業してしまう前に、引き継ぐ選択肢があるかどうかを専門家と確認してみてください。

訪問介護・訪問看護の売却・承継で論点になること

訪問介護・訪問看護は大きな設備を持たない分、ヘルパーや看護師などの人材と、利用者・ケアマネジャーとの関係が価値の中心です。赤字でも有資格者が定着している事業所は引き継ぎが検討されることがありますが、指定の人員基準を満たし続けられるか、介護報酬の返還リスクがないかが論点になります。訪問看護は介護保険と医療保険の両方にまたがるため、それぞれの手続きの確認も必要です。

訪問介護・訪問看護の売却・承継で見られるポイント

赤字・負債があっても評価されうる点

  • 介護福祉士・看護師などの有資格者と、管理者やサービス提供責任者を担える人材。
  • 継続して利用している利用者と、紹介元となる居宅介護支援事業所(ケアマネジャー)や病院との関係。
  • 介護保険(訪問看護は医療保険も)の指定を受けた運営実績と、特定事業所加算などの算定実績。
  • 24時間の連絡体制や、重度の方・看取りへの対応などの体制。

買い手・専門家が確認することが多い点

  • 人員基準を満たしているか。国の基準では、訪問介護は訪問介護員等が常勤換算2.5人以上、訪問看護ステーションは看護職員が常勤換算2.5人以上(うち1人は常勤)で、管理者は原則として常勤の保健師または看護師です。
  • 訪問介護のサービス提供責任者の配置(利用者40人ごとに1人以上)と資格。
  • 訪問記録・計画書と請求の整合性。不正な請求とされた場合は、返還額に加えてその40%に相当する額を徴収されることがあります(介護保険法第22条第3項)。
  • 登録ヘルパーを含む雇用契約、移動時間・待機時間の賃金、未払い残業代や社会保険の加入状況。
  • 社用車のリース残債と、事故のときの保険の内容。
  • 特定のケアマネジャーや病院からの紹介に偏っていないか。

主な許認可と、引き継ぎ方による違い

会社ごと引き継ぐ「株式譲渡」と、事業だけを引き継ぐ「事業譲渡」では、許認可の扱いが異なることがあります。 要件や手続きは個別の事情・自治体の運用で変わるため、実際には所管の行政庁や行政書士などの専門家に事前確認が必要です。

許認可株式譲渡(会社ごと)の場合事業譲渡の場合
介護保険の事業者指定(訪問介護・訪問看護など)介護保険法第70条・第70条の2・第75条指定を受けた法人は変わらないため、指定は続きます。代表者や管理者などの変更は10日以内に届け出ます。指定は6年ごとの更新制です。譲り受ける法人が新たに指定を受け、譲り渡す側は廃止の1か月前までに届け出るのが基本です。利用者との契約や、ケアプラン上のサービス事業者も切り替わります。合併・会社分割でも新規指定が必要とされていますが、実質的に継続して運営されると指定権者が認める場合は、書類の簡素化や、訪問介護の特定事業所加算などの実績の通算といった柔軟な扱いが国から示されています(介護保険最新情報Vol.862)。
介護予防・日常生活支援総合事業の指定(要支援者向けの訪問型サービス)介護保険法第115条の45の3・第115条の45の5指定を受けた法人は変わらないため、指定は続きます。市町村長による指定のため、事業譲渡では、譲り受けた側が市町村から新たに指定を受ける必要があります。利用者の住む市町村ごとに指定や手続きが必要になる場合があるため、各市町村に事前に確認します。
医療保険の指定訪問看護事業者健康保険法第88条・第89条事業者は変わらないため、指定は続きます。届出事項に変更があれば地方厚生(支)局に届け出ます。介護保険の訪問看護の指定を新たに受けると、医療保険の指定もあったものとみなされる仕組みがあります(健康保険法第89条第2項。別段の申出をした場合を除く)。医療保険の加算の届出などは改めて必要になるため、地方厚生(支)局に確認します。訪問看護は介護保険と医療保険の利用者が混在することが多いため、両方の請求と届出の状況を確認します。

赤字・負債がある訪問介護・訪問看護で気をつけたいこと

訪問系のサービスは、職員が集まらなければ利用者を増やせない一方で、管理者やサービス提供責任者の人件費、事務所費などの固定費が先にかかります。厚生労働省の令和7年度介護事業経営概況調査では、2024年度決算で訪問介護の35.1%、訪問看護の38.2%が赤字でした。

2026年度の介護報酬の期中改定では、これまで処遇改善加算の対象外だった訪問看護などにも処遇改善加算が新設されました。職員の賃上げの原資をどう確保するかは事業所ごとの課題で、引き継ぎでは加算の取得状況や賃金体系が確認されることがあります。

小規模な事業所では、指定の切り替えでサービスが途切れると、利用者が他の事業所へ移ってしまうおそれがあります。事業譲渡の場合は、指定日と譲渡日を指定権者と調整し、ケアマネジャーや利用者への説明を早めに行うことが大切です。

訪問介護・訪問看護の売却・承継でよくある質問

Q. 管理者の看護師が辞めることになりました。事業所の引き継ぎはできますか?

A. 訪問看護ステーションの管理者は、原則として常勤の保健師または看護師である必要があり、後任が決まらないと運営を続けられないおそれがあります。引き継ぎ先の法人に管理者を担える人材がいれば、その人を管理者として届け出る形で運営を続けられる場合があります。人員基準を下回る期間が生じないよう、退職日と引き継ぎの時期を早めに調整してください。具体的な要件は、指定権者(都道府県など)に事前に確認が必要です。

Q. 訪問介護と訪問看護を同じ会社でやっています。片方だけ引き継いでもらえますか?

A. 指定は事業所とサービスの種類ごとに行われるため、事業譲渡で一方の事業だけを譲ることも考えられます。その場合、譲り受ける法人がそのサービスの指定を新たに受け、譲り渡す側は廃止を届け出ます。共用している事務所・車両・職員の扱いを分けて決める必要があり、残る事業の人員基準に影響しないかも確認が必要です。会社分割という方法もあるため、税理士や弁護士などの専門家と比べて検討することをおすすめします。

Q. 赤字の事業所でも、職員の雇用は守れますか?

A. 株式譲渡では会社がそのまま残るため、雇用契約も原則としてそのまま続きます。事業譲渡では雇用契約は自動的には移らず、職員一人ひとりの承諾を得て新しい法人と契約するのが一般的です(民法第625条)。有資格者は引き継ぎ先にとっても重要なため、雇用条件をどう引き継ぐかは話し合いの大きなテーマになります。職員への説明の時期や方法は、専門家と相談しながら慎重に決めてください。

参考にした公的な情報

情報の確認日: 2026年9月24日

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ご相談の流れ

  1. LINEで友だち登録

    匿名のままでも構いません。まずは友だち登録するだけでOKです。

  2. 状況のヒアリング

    チャットで現在の状況をお聞きします。決算書が手元になくても構いません。

  3. 選択肢と相談先のご案内

    売却・再生・承継・廃業などの選択肢と、相談先の候補(専門家・公的な窓口・譲り受けを希望する事業者など)をご案内します。無理な勧誘はしません。

  4. ご紹介先へおつなぎ

    ご希望の場合のみ、ご同意をいただいたうえでご紹介します。具体的な検討や契約は、ご紹介先と直接進めます。

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